臨床検査技師という働き方
臨床検査技師というのは、医師の指示に従って患者の尿や血液、便、脳波といったものを検査する人のことです。
仕事の内容としては2種類があり、検体検査と生体検査とに分けることができます。
検体検査というのは患者の血液や尿から細菌やウイルスを調べて病気の原因を突き止めたり、組織片を取り出して細胞の標本作りを行ったりすることです。
それに対して生体検査というのは心電図検査や心音図検査といった患者の体内の器官や体の表面からデータを採ることです。
さらに、最近ではさらに専門的な職種としてがん細胞の発見を専門としているすクリーナーと呼ばれる細胞検査士も臨床検査技師の一種として活躍しています。
臨床検査技師の一日
臨床検査技師は病院職でありながら、医師や看護師と違い規則正しい仕事をしていることがほとんどです。
夜勤や当直という仕事が回ってこないためであり、多くの場合が一般的なサラリーマンと同じく朝から夕方まで働くスタイルをとっています。
ただし、病院によっては休日診療や夜勤の関係から勤務シフトが流動的なことや、カレンダー通りでないこともあります。
これは勤務先の病院によって変わるので、就職する際に服務規程の確認が必要です。
臨床検査技師になるには
臨床検査技師になるには国家試験に合格することが必要です。
国家試験を受けるためには医療系の大学や3年制の短大にある臨床検査学科といったところや専門学校、厚生労働大臣指定の養成所を卒業しなければなりません。
ただし、特例として獣医学科や薬学部であっても必要な科目を履修して卒業することができれば受験資格を得ることができます。
臨床検査技師の国家試験合格率は80パーセントと高い数字です。
これは国家試験が簡単なのではなく、試験に臨む人たちがしっかりと対策をしているからです。
学校の授業を受けているだけでは国家試験対策は不十分であり、多くの人が問題集や過去問に取り組んで傾向と対策にあった試験勉強をして臨むためにこれだけ高い合格率が出ています。
また、学校によっては学内で国家試験対策を行っていることもありますし、国家試験合格率を上げるために学内で受験者の足切りがあるという例もあります。
学内でも国家試験に向けての取り組みがしっかりとなされている学校を選ぶことがオススメです。
臨床検査技師の将来展望
不況や経済不安が叫ばれているために、仕事の将来性を不安視する人は少なくありません。
これは医療系の職業であっても同じです。
臨床検査技師についてはこれからニーズが高まると予想されています。
これは今後、生活習慣病やがん予防のために日頃から定期的に検診を受ける人が増えることが予想されているためです。
そのため、将来展望としては決して悪くない状況であると言えます。